★土岐正造とその仲間が雑多な興味の対象について、好き勝手に書き散らすBlogです。
 
<< 4隻目の中華空母、キティホーク級か? | main | 13インチMacBookが今年後半デビュー? >>
西部邁氏死去雑感
0
     西部邁氏の著作は、大学からサラリーマンの頃はよく読んでいました。朝まで生テレビなどで、左派言論人や知識人の欺瞞や偽善を、バッサバッサと斬っていましたし、痛快でした。ただ、ある時代から反米感情が強くなって、違和感を覚えたのも事実。西部邁氏自身は、福田恆存の影響を強く受け、そのことを公言してもいましたが。福田恆存の場合は、文化防衛論で突っ走って市ヶ谷の自衛隊で自刃した三島由紀夫に対して、単純な反米は危ういという部分で、親米派に分類される部分もありますが。どっちかと言えば、個人主義者。

    【能動的、命かけ「保守のための改革」思想継承 左右問わず言論界に厳しい目】産経新聞

     21日に死去した評論家の西部邁さん(78)は「保守主義」を掲げ、一貫して国家と個人の自立を問い続けた。

     ドイツの実存主義哲学者、カール・ヤスパースが言った「人間は屋根の上に立つ存在」という認識に立ち、人間は綱渡りのように緊張感と平衡感覚を持って生きてゆかなければならないと主張。大切な平衡感覚は歴史と伝統を学ぶことでしか得られないと考えた。

     保守というと、維持するものと考える人は多いが、西部さんの保守思想は、いわば能動的で命がけのもので、「保守するためには改革も必要」と述べた英国の政治思想家、エドマンド・バークの思想の真の継承者であった。

     東大在学中は、全日本学生自治会総連合(全学連)の幹部として活動し、逮捕・起訴されたこともある。経済思想史に進み、「ソシオ・エコノミックス」「経済倫理学序説」などを刊行。京大名誉教授の佐伯啓思さんら現在、論壇で活動する多くの論客に影響を与えた。 
     今回の自殺という結末も、どっちかと言えば福田恆存ではなく三島由紀夫っぽいなぁ……という感想です。小林よしのり先生も西部邁氏の影響か、近年はとみに反米姿勢が強くなっている気がします。でも、それっておそらくは聖徳太子から徳川光圀まで連綿とある、現実に対処できていない理想論としての、自主独立論であって。現実的には、アメリカともう一度戦争をするわけにも行かないわけで。その中で、アメリカと適度な距離をとりつつ、重武装中立的な舵取りができるのか? 

    けっきょく、学生運動から保守派に転向した西部邁氏は、キリスト教に改宗したユダヤ人の家系というコンプレックスを持つマルクスが、ダーウィンの進化論の影響を受けて科学的な理論として唯物論の共産主義思想を生み出したつもりが、実際はユダヤ・キリスト教の千年王国思想を焼き直した、むしろ純化された宗教であったように。福田恆存の言ってることと同じ事を言いながら、オマエの言論には腐臭がすると指摘された部分が、ついには払拭できなかったような。とはいえ、平成の言論界に大きな影響を与えたのも事実。

    西部邁氏のご冥福をお祈りします。合掌
    【2018.01.23 Tuesday 20:00】 author : 土岐正造
    | 思想評論の・ような物 | comments(0) | trackbacks(0) |
    スポンサーサイト
    0
      【2018.10.15 Monday 20:00】 author : スポンサードリンク
      | - | - | - |
      この記事に関するコメント
      コメントする









      この記事のトラックバックURL
      http://bunzaemon.jugem.jp/trackback/23618
      トラックバック
      Amazonプライム Amazonプライム会員なら、人気の映画やTV番組が年会費3900円(税込)で見放題! Amazonプライム