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自然科学・蘊蓄

アンモニア循環社会へ前進

 世の中には再生可能エネルギーに対して過剰な期待を持っている人がいますが、日本中のダムの総貯水量は、琵琶湖よりちょっと少ないぐらいの量。その日はこの4.8倍もの総貯水量を誇るアスワンハイダムの発電量は、北海道の泊原子力発電所の1/13程度。風力や太陽光発電の発電量などたかが知れています。少なくとも安定した電力ではありませんから、これを増やすことに意味を感じません。しかしアンモニアを使った発電やエネルギーの貯蓄は、かなり具体的なエネルギーの可能性を示しています。
【東大と東邦大、ルテニウム錯体を用いたアンモニアの触媒的酸化反応の開発に成功】日経新聞  環境問題やエネルギー問題を背景に、再生可能エネルギーの普及が世界的に求められている。再生可能エネルギーの普及においては、得られたエネルギーを化学物質の形で貯蔵し、運搬するエネルギーキャリア(注1)の利用が近年になって注目されている。そのエネルギーキャリアの候補として、取り扱いの容易さ、高いエネルギー密度、炭素を含まず利用した際に二酸化炭素を排出しないという特徴を持つアンモニア(注2)が候補の一つとして有力視されている。アンモニアをエネルギーキャリアとして利用するためには、アンモニアを窒素分子へと酸化し、同時にアンモニアに蓄えられた化学エネルギーを電気エネルギーなどの形に効率的に変換するアンモニアの触媒的酸化反応の開発が望まれている(図1)。 
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  • 2019.07.28 Sunday
  • 20:20

自然科学・蘊蓄

A型の血液をO型に変える腸内細菌を発見

 興味深い研究ですが、iPS細胞のどのような形での研究ではなく、腸内細菌によって血液型を変更してしまうというのは驚きです。日本はA型・O型・B型・AB型が、ほぼ4対3対2対1の割合で適度に分布しており、そのせいで血液型占いという非科学的な迷信が、根強く信奉されてしまっている状況がありますが。世界的にはA型が圧倒的に多く、例えばドイツだとA型とO型がそれぞれ4割ずつ占めるそうです。フランスだとA型が5割、O型が4割だそうですから、A型を上手くO型に転換できれば、確かに有利でしょう。
【誰にでも輸血できる「万能血液」への第一歩──A型の血液を「O型」に変える腸内細菌が発見される】WIRED  どの血液型にも輸血できる「O型」の血液を、世界的に多い「A型」の血液から生み出せる──。そんな「万能血液」の生成につながる研究結果を、カナダの研究チームが発表した。ヒト腸内細菌叢において、A型の血液をO型に変換する酵素をもつ細菌を発見したのだ。特定の血液が足りない医療現場や地方の医療機関などで、ほかの血液型を“万能タイプ”に変換する技術の実用化につながることが期待されている。 
  • 2019.07.28 Sunday
  • 18:30

自然科学・蘊蓄

商業規模の核融合炉が2025年に稼働予定

 もし核融合発電が現実のものになれば、エネルギー問題はほとんど解消されるでしょう。核融合のエネルギーは、同じ質量のウラン核分裂反応の4.5倍、 石油の8000万倍とされます。原料は水素ですから、まさに夢のエネルギー。1954年のビキニ環礁での水爆実験成功によって、核融合による発電は30年以内に実現すると言われたのですが、数々の技術的問題が生まれて、いつまで経っても30年後の技術のまま、実現しないのではと言われたほど。
【世界初となる商業規模の核融合炉が2025年に稼働を始める予定、日本を含む35カ国が協力】GIGAZINE  国際熱核融合実験炉(ITER)とは、核融合反応を利用した発電を行う核融合炉を実現することを目的とした、国際的な実験施設です。ITERは核融合炉の稼働に向けたマイルストーンを着実に達成していると発表し、6年半後の2025年に核融合炉の初稼働が行われる見込みだと述べています。 World’s Largest Nuclear Fusion Experiment Clears Milestone - Scientific American https://www.scientificamerican.com/article/worlds-largest-nuclear-fusion-experiment-clears-milestone/ 2019年7月23日、南フランスのカダラッシュにあるITERの建設現場において、協力する各国高官らが出席した部品の受け渡し式が行われました。ITERには日本に加えてEU各国やアメリカ、ロシア、中国、韓国、インドなど35カ国が参加しており、核融合炉の実現に向けて協力体制が取られています。 
  • 2019.07.26 Friday
  • 19:00

自然科学・蘊蓄

強化外骨格パワードスーツが発売へ

 外骨格パワードスーツ……これ自体はSF作家ロバート・A・ハインラインの『宇宙の戦士』に出てきた概念で、この考え方の延長線上に『機動戦士ガンダム』のモビルスーツという概念が生まれた側面もあります。通常の宇宙服をノーマルスーツ、強化された宇宙服をパワードスーツ、さらにその延長線上にモビルスーツ。ガンダムはロボットという存在を超えた、宇宙服の延長線上にある存在という考え方が画期的でした。自分が老人になって足腰が衰える頃には、車椅子ではなくパワードスーツでお散歩という世界が来てたら嬉しいです。
【「強化外骨格パワードスーツ」というSFの世界から飛び出したようなアイテムがついに発売へ】GIGAZINE  人間が装着することで、その人が本来持つパワーや可動性を強化することができる「パワードスーツ(強化スーツやロボットスーツ、強化外骨格などとも呼ばれる)」という装置は、元は1959年刊行のSF小説「宇宙の戦士」にて登場した架空の装備で、それ以降のSF作品に大きな影響を与えたアイデアです。そんな強化外骨格を現実の世界で開発中の「Ekso Bionics」を、ニュースメディアArs Technicaが取材して最新の強化外骨格事情などを探っています。 This magic exoskeleton for industrial workers is the future―we know, we wore one | Ars Technica http://arstechnica.com/business/2015/07/why-you-might-be-seeing-mechanical-exoskeletons-on-construction-sites-soon/ Ars Tries an Ekso Exoskeleton このオブジェクトは通常サイトでのみ表示可能です。 
  • 2019.07.09 Tuesday
  • 22:02

自然科学・蘊蓄

水素ハイブリッド電車

 日本以外の国にも水素利用を推進していく方向で、研究開発に協力するという合意が出来つつあります。もちろん商業主義的な競争はした上で。水素自体は、保存が難しい気体ですが、金属に吸着させたり、エタノールを分解することで取り出したり、研究だけは何十年も前から続けられています。自動車への搭載などは難しい側面がありますが、鉄道のような公共交通機関ならば管理もある程度楽ですし、鉄道網の発達した日本で普及が進めば、他国にも波及するでしょうし。
【JR東日本、水素を燃料にするハイブリッド車両「FV-E991系」の試験車両。2021年度落成、実証実験へ】トラベルwatch   JR東日本(東日本旅客鉄道)は6月4日、水素をエネルギー源とした「ハイブリッド車両(燃料電池)試験車両」の製作と実証試験の実施を発表した。  製作するのは「FV-E991系」2両が1編成。水素を燃料とする燃料電池と蓄電池を電源とするハイブリッドシステムを搭載した試験車両で、将来にわたり安定的にエネルギーを確保するエネルギーの多様化の実現や、CO2排出量の削減などに寄与する。さらにこの試験車両は、世界で初めて70MPa(メガパスカル)の高圧水素を利用できる燃料電池鉄道車両で、走行距離を延ばすことが可能になるという。 
  • 2019.06.24 Monday
  • 20:00

自然科学・蘊蓄

完全養殖ウナギが出荷サイズに

 ウナギの完全養殖自体は既に成功しているのですが、まだそれが商業ベースに乗っていないという側面はあります。ただ今回の場合は、シラスウナギにまで育てた固体を、従来からある養殖ウナギの養殖池に放って、出荷サイズにまで持って来れたというのが大きいようです。まだまだ卵からシラスウナギにまで育つ個体の数が十分ではないので、お値段は10年物の10倍ほどしますが、ここからの量産化が重要。絶滅危惧種であるウナギが完全養殖で大量に供給できれば、可能性は広がります。
【人工ふ化ウナギ成魚に育成 完全養殖の商業化へ前進】産経新聞   水産庁などは21日、人工ふ化させたニホンウナギの稚魚を民間業者の養殖池で出荷サイズの成魚まで育成できたとして、報道関係者向けの試食会を東京都内で開いた。提供されたかば焼きは天然稚魚を育てたウナギと遜色のない味で、完全養殖の商業利用へ向けて前進した。ただ価格は稚魚の段階で天然の10倍ほどもあり、コスト削減が課題となる。 
  • 2019.06.22 Saturday
  • 20:00

自然科学・蘊蓄

次世代原子炉技術がオープンソース化

 第4世代原子炉はいろいろと研究されており、溶融塩炉(Molten-salt reactor、MSR)はその中でも有力な原子炉のひとつです。冷却材に溶融塩を使うのが特徴ですが、構造上メルトダウンが起こらないため、期待が高い原子炉です。その技術に関する情報がオープンソース化されるとのこと。理由については下記の GIGAZINE のリンク先を読んでいただくとして。未だに放射能に対するデマをばらまく反原発の方々は多いですが、現実の科学技術の方はどんどん進歩しているようです。
【従来の2倍の発電効率を誇る次世代の原子炉技術はなぜオープンソース化されたのか?】GIGAZINE  核反応の制御に細心の注意が必要となる原子炉は最先端技術の結晶であり、既に実用化されている第2〜第3世代原子炉の先を行く「第4世代原子炉」に関連する技術となればなおさらです。そんな中、「使用済み核燃料を消費して、従来の原子炉の75倍の発電効率を誇る」として注目を集めた原子力ベンチャーが、その原子炉の設計資料をオープンソース化しています。 Open Source - Transatomic http://www.transatomicpower.com/open-source/ Xconomy: Transatomic Power Leader Talks Startup’s Demise, Political Headwinds https://xconomy.com/boston/2018/10/12/transatomic-power-leader-talks-startups-demise-political-headwinds/ Transatomic Powerはマサチューセッツ工科大学を卒業した若き2人技術者レスリー・デワン氏とマーク・マッシー氏が2011年4月に設立したベンチャー企業です。 
  • 2019.06.06 Thursday
  • 20:00

自然科学・蘊蓄

液体糊で白血病治療?

 なんか、意外な材料の部分だけが話題となってしまっていますが……。造血幹細胞に関して言えば、白血病の治療に非常に重要な部分を、占めているようです。それが安価に製造できるようになれば、世界中の白血病患者にとっては福音になるでしょう。白血病といえば、格闘家のアンディ・フグ氏を思い出します。高田馬場の正道会館でよく見かけましたし、ウェイトトレーニングをしていた時に声をかけて、一緒にトレーニングしたこともありました。
【市販「液体のり」、白血病治療の救世主に? 専門家驚嘆】朝日新聞   白血病の治療で重要な細胞を大量に培養することに、東京大と米スタンフォード大などのチームがマウスで成功した。これまでは高価な培養液でもほとんど増やせなかったのが、市販の液体のりの成分で培養できたという。白血病などの画期的な治療法につながる可能性があり、専門家は「まさにコロンブスの卵だ」と驚いている。  白血球や赤血球に変われる造血幹細胞は、0・5リットルで数万円するような培養液でも増やすことが難しい。このため、白血病の治療はドナーの骨髄や臍帯血(さいたいけつ)の移植に頼る場面が多かった。  東京大の山崎聡特任准教授らは、培養液の成分などをしらみつぶしに検討。その一つであるポリビニルアルコール(PVA)で培養したところ、幹細胞を数百倍にできたという。マウスに移植し、白血球などが実際に作られることも確認した。 
  • 2019.05.31 Friday
  • 21:00

自然科学・蘊蓄

超高温原子炉の可能性

 以前、溶融塩原子炉について言及したことがありますが、第四世代原子炉としては、この超高温原子炉(Very High Temperature Reactor=VHTR)を、Microsoft社のビル・ゲイツ会長も地球温暖化対策の切り札として、推しているようです。1000度近い高温状態で発電を行い、ヘリウムを一次冷却材として使う方式が実証炉段階にあり、2021年には商用利用の目算が立っているようで。日本のヒステリックな反原発運動と、それに荷担するマスコミは、ロクに報じないため、Twitterでの個人の情報が有用という。
  • 2019.05.12 Sunday
  • 20:00

自然科学・蘊蓄

シーラカンスの脳

 シーラカンス。アフリカのコモロ諸島ではゴンベッサと呼ぶそうですが。ヒレから足に進化する途中に見える肉鰭に、2メートル近い巨体、恐竜より遙か昔から繁栄し、でも白亜紀以降は化石が発見されずに、絶滅したと思われていた、生きた化石。自分らの世代には、ロマンですねぇ。矢口高雄先生も、シーラカンスを釣りにアフリカへ行く漫画を書かれていました。1997年にはインドネシアのスラウェシ島近海でも発見されて、大きな話題になりましたが。脳の構造は特殊なようです。
【シーラカンスの脳はどのように発達するのか?】GIGAZINE  「生きる化石」ともいわれるシーラカンスは、化石種とほぼ同じ古い形態を持ち続けている貴重な魚類です。シーラカンスは人間をはじめとする陸上に住む生物と関連が深いとされており、シーラカンスを研究することで人類のルーツをより深く知ることができるとされています。そんなシーラカンスは体長2m近くに達する比較的大きな魚であるものの、体と比較して非常に小さな脳を持っていることが知られており、シーラカンスの脳がどのように発達するのかについての研究結果が発表されました。 Neurocranial development of the coelacanth and the evolution of the sarcopterygian head | Nature https://www.nature.com/articles/s41586-019-1117-3 We scanned one of our closest cousins, the coelacanth, to learn how its brain grows https://theconversation.com/we-scanned-one-of-our-closest-cousins-the-coelacanth-to-learn-how-its-brain-grows-115147 多くの化石によって存在が知られていたシーラカンスは、白亜紀の終わりと共に絶滅したと思われていましたが、1938年になって南アフリカで生存が確認されて世界を驚かせました。さらに科学者たちを驚かせたのは、シーラカンスが化石で見つかっていた種とほぼ同じ形態をとどめていた点です。 
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  • 2019.05.05 Sunday
  • 23:00