黒田福美著『夢のあとさき−帰郷祈願碑とわたし(三五館刊)』という本、寡聞にして存じませんでしたが、さっそく注文しようとしたら、人気で売り切れていました。日本人は、死ねば仏だと思っていますし、特攻隊員は国のために命を捧げてくださったわけで、それを命じた側やそれを是とした国民の問題とは別に、感謝し慰霊するべきだと、思想の左右を超えて思う人が多いでしょう。特攻隊は犬死にだ云々の言説に、左右から反発があるのはそのせい。でも、韓国人には親日売国奴になってしまう。彼我の意識の差はかくも大きい。
●【親韓派日本人女優の善意はこうして韓国に裏切られた】ZAKZAK
著名な日本人のなかで女優の黒田福美は有力な親韓派といっていいだろう。韓国ガイドのベストセラーである『ソウルの達人』の著者であり、韓国語が達者で韓国のテレビにも出演している。韓国政府からは友好親善の功績で勲章をもらっているし、韓国の自治体の“観光大使”になったこともある。韓国との付き合いは長く、並みの韓国通ではない。韓国で有名な日本人の一人である。
(中略)
韓国通で親韓派の黒田福美はある時、夢枕に立ったという韓国人特攻隊員(卓庚鉉、日本名・光山文博)への思いから韓国にその慰霊碑を立てることを志す。遺族は彼女に感謝し、多くの紆余曲折があったが慰霊碑は「帰郷祈念碑」として完成し、韓国メディアも好意的に伝えるなか2008年5月、故郷に近い慶尚南道・泗川市の公園で除幕式が行われるところまでこぎつけた。碑文は特攻隊員のみならず日本の戦争で犠牲になった韓国人すべてを慰霊、追悼するものだった。
ところが除幕式の当日、民族団体など反日デモが押しかけ大騒ぎとなった。除幕式は急きょ中止となり、石碑は撤去されてしまった。敷地は市が提供し市長以下、市当局の協力・支援で碑の設置が決まっていたのに、反対が表面化したことで市当局など協力者は手を引いてしまったのだ。
このことは当時、日本のメディアでも報道された。碑は現在、彼女の志に共感するさる尼僧の配慮で、ソウル近郊のお寺(龍仁市・法輪寺)の境内に横になって“安置”されている。